横振り刺繍職人・石坂こず恵さんとデザイナー・井上祥邦さんインタビュー
横振り刺繍職人・石坂さんとデザイナー・井上さんのコラボレーションは、伝統と革新の融合を象徴しています。
今回のインタビューでは、彼らが手掛けるYoshikuniコラボスカジャンに込められた情熱と技術、そして互いへの敬意に迫ります。
石坂さんの刺繍の哲学と井上さんのデザインへのアプローチが、どのようにしてこのユニークなプロジェクトを形作ったのかを探ります。
── まずは、石坂さん、Yoshikuniとの上州真田プロジェクトへの参加経緯を教えていただけますか?
石坂: このプロジェクトの話を聞いたとき、単純にカッコイイと思いましたね。歴史に詳しくはないですが、デザインやセンス、井上さんの人柄に惹かれました。
井上: 石坂さんにそう言っていただけると、デザイナーとして大変光栄です。私のデザインが石坂さんの技術と融合することで、新しい価値を生み出せたという達成感があります。
── それではYoshikuniコラボスカジャンにおける横振り刺繍の役割は何だと思いますか?
石坂: 横振り刺繍には特有の温かみがあります。それを感じていただきたいんです。
井上: 横振り刺繍の温かみは、私のデザインに命を吹き込むような深みを加える重要な要素です。石坂さんの技術がそれを実現してくれることに感謝しています。
── ではこのコラボレーションで、石坂さんの職人としての哲学はどう反映されていますか?
石坂: 好きだからこそ、ですね。糸は混ざらないので、色々な色を重ねてもそれぞれが役割を持つのが魅力です。
井上: 石坂さんの「好きだからこそ」という哲学は、私のデザインに対する情熱とも通じるものがあります。色の使い方に対する石坂さんのアプローチは、私のデザインに新たな発見をもたらせました。
── コラボスカジャンに込められた石坂さんの情熱を教えてください。
石坂: 井上さんの真田キーワードの面白さと、横振りの特別感を楽しんでいただきたいですね。お客様には自己満足を存分に味わってもらいたいです。
井上: 石坂さんが私の真田キーワードを理解し、それを作品に反映してくれることに感謝しています。私たちのコラボレーションがお客様に特別な体験を提供できることを願っています。
── 伝統技術を現代デザインに融合させる際の課題は?
石坂: 真っ直ぐな一本の線が一番難しいんです。刺繍は針を使うので、息を止めての作業が必要です(笑)。
井上: 石坂さんの技術の精度は、私のデザインにとって不可欠です。細部へのこだわりが、私のデザインをより際立たせてくれます。