4月12日に開催された、クリス・グレンさんによる名古屋城ツアー。
始まる前は少し緊張していましたが、終わってみれば想像以上に濃く、そして心に残る時間となりました。
この日、あらためて感じたのは、
「デザインは、ただ着るためのものではない」ということでした。
同じTシャツが、初対面の距離を縮めた
当日は27名が参加。
その多くが、名古屋城や犬山城のTシャツを着て集まりました。
半数以上が初対面。
それでも、不思議なことに距離はすぐに縮まりました。
「同じTシャツを着ている」というだけで、自然と会話が生まれる。
実際に参加者の方からも、こんな声をいただきました。
「初参加でドキドキしていましたが、同じTシャツの方を見つけて安心しました」
「初めましてでも話しやすくて、とても楽しかったです」
「Tシャツが紡いだ最高の思い出になりました」
ただの服だったはずのTシャツが、
その場では“共通言語”のような役割を果たしていました。
クリスさんの解説が生んだ「体験」
ツアーのハイライトは、クリスさんによる「名古屋城の20のポイント解説」。
一つひとつが分かりやすく、そして面白い。
参加者の表情を見ながら、常に楽しませようとしている姿が印象的でした。
そして最後に語られた言葉。
「タイポグラフィで日本で一番最初にデザインされた城は、名古屋城」
その一言に、思わず拍手をしてしまいました。
知識としてだけでなく、
「体験として心に残る時間」になっていたことを実感した瞬間でした。
Tシャツは「参加するきっかけ」になっていた
今回のツアーは、Tシャツ着用が参加条件でした。
これは単なるルールではなく、
「一体感をつくるための設計」だったのだと思います。
実際に、参加者の約7割がハンズ城まつりでTシャツを購入して参加してくれました。
つまりこのTシャツは、
“買って終わり”ではなく、“体験の入口”になっていたのです。
親子で同じTシャツを着て参加している方もいて、
その光景はとても印象的でした。
デザイナーとしての気づき
今回、東京から現地に足を運び、
参加者の方々の様子を間近で見ていて強く感じたことがあります。
それは、
デザインは、自己満足のためにあるのではない。
お客さまの体験のためにある、ということです。
ただ「かっこいいTシャツ」を作るだけではなく、
それを着ることで、どんな体験が生まれるのか。
そこまで設計できて初めて、
デザインには意味が生まれるのだと実感しました。
一枚のTシャツが生んだ、一体感
ツアーの最後には、
同じTシャツを着たみんなで集合写真を撮影しました。
その光景を見て、ふと感じました。
このTシャツは、
ただの“服”ではなく、
人と人をつなぐ“きっかけ”になっている。
もしこのツアーがなければ、
このTシャツは「ただのTシャツ」で終わっていたかもしれません。
でも今は違います。
“体験の記憶が宿った一枚”になっています。
これからの可能性
城Tシャツには、
まだまだ可能性があると感じています。
そのお城をもっと好きになるきっかけになること。
そして、また訪れたくなる理由になること。
もし、こうした体験が
他のお城でも生まれていくとしたら——
それはきっと、
とても面白い未来になるはずです。
デザインも唯一無二。
そして、その存在価値も唯一無二。


