Yoshikuniの生地を編んでいるのは、100年以上前に創業した和歌山の老舗工場です。ここでは、旧式の「吊り編み機」が所狭しと並び、一台一台に組み込まれた無数の針がゆっくりと生地を編んでいます。

 

 

  昨年11月の晴れた日、私たちはこの工場を初めて訪れました。新型コロナウイルスの影響でなかなか実現しなかった対面でのご挨拶。工場の社長さんたちは私たちを温かく迎え入れてくれ、工場内を紹介してくれました。

  小さな工場では、無数の吊り編み機がずらりと並び、「シャー」という音をとどろかせながら生地を編んでいます。幼少時に通った木造校舎のような場所。ここでは、戦前からずっとこうした空気が綿々と受け継がれているのだと、実感しました。木の梁に機械が吊されていることから、「吊り編み機」と言うそうです。吊り編み機は、大量生産機と異なり、1時間に1㍍前後しか編めません。その分、糸に余分な力をかけないため、生地は肉厚で柔らかく、ふんわりとし質感を持ちます。

  工場の片隅、小さなギターが置いてある小部屋がありました。社長さんに聞くと「ああ、好きな職人がここで弾くんですよ」とのこと。自分の生活を大切にしながら、心を込めて生地を編んでいる方々の様子が思い浮かびました。

  皆様にはぜひ、私たちの生地に触れていただきたいと思っています。

 

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